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2024年4月17日【アフター市場】

DMM.com、JA全農の前橋SSに急速充電網を敷設へ

坂上 賢治

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現在、「全国農業協同組合連合会( JA全農 )」は群馬県下のJAと協力し、JAグループ版スマートシティ「スマートアグリコミュニティ( SAGC )」の構築に取り組んでいる。

 

このJAの意欲的な活動に応えたDMM.comは、SAGCが目指す「快適で暮らしやすい生活環境」「農業・ライフライン支援」「脱炭素社会」の実現をサポートしていくべく、EV充電器の設置拡大に向けた協力を表明。

 

SAGC拠点のEVインフラ整備第一弾として、「全農エネルギー」が運営するガソリンスタンド「JASS-PORT前橋」に、「 DMM EV CHARGE 」の50kWの急速充電器を導入。速くもこの4月から同充電器を利用した充電サービスの本格稼働を開始した。

 

 

ちなみに上記の全農エネルギーとは、JA全農100%出資のエネルギー企業として1979年の設立されたJAのエネルギー部門。その活動は。LPガス輸入基地や沿岸石油基地の運営、石油製品の運送、ガソリンスタンドの運営、LPの卸・小売り事業と多岐で、これらを通じて日本の食をエネルギーという側面から支えてきた。

 

そんな全農エネルギーとってのガソリンスタンド経営では、「 JA-SS 」を全国95カ所に展開。JA組合員や地域の利用者にエネルギーを供給して地域社会の発展に貢献。2016年には、電気小売り事業に参入、組合員向けの電力事業の拡大や再生可能エネルギーの普及に向けて精力的に取り組んでいる。

 

従って「JASS-PORT前橋」に於ける充電器及びガソリンスタンド全体の使用電源は「JAでんき」が提供する再生可能エネルギー由来の電源を使用しており、実質CO2フリーの環境に配慮したものとなっている。

 

併せて「JASS-PORT前橋」の急速充電器は「DMM EV CHARGE」の初期費用( 機器・工事費 )及びサービス利用料が無料となる「0円プラン」として提供されている。

 

また上記「DMM EV CHARGE」は、DMMアカウントと連携したアプリ決済に対応していることから、DMM.comの会員4,101万人が即時にサービスを利用することができる。

 

併せて利用頻度に応じてDMMポイントを還元するなどのキャンペーンも展開できるため、両社はDMMの会員基盤を活かしてJAの低環境負荷に優れたエネルギー事業で一層の認知拡大・利用促進を図っていく構えだ。

 

加えて、もとよりDMM.comでは昨今、全国規模で急速にEV充電インフラのニーズが高まっている背景を受け、2023年5月より全国の商業施設や宿泊施設、公共施設等に対してEV充電サービスを提供する「DMM EV CHARGE」を敷設。事業者と利用者双方にとって便利で身近なEV充電サービスの提供と、EV充電サービスを通じた地域のビジネス支援を熱心に展開してきた。

 

今後もDNNは、JA全農・JAグループとの連携を深めつつも、自社単独でも2024年中に全国で1万口の充電器受注を目指し、経路上および目的地への充電器導入を推し進めることで、業界No.1のEV充電サービスを目指していきたい考えだ。

 

 

このような想いを踏まえてDMMのEV CHARGE事業部長は、「我々は、〝EV充電をもっと楽しく、ぐっと身近に〟をミッションに掲げて、ガソリンスタンドでの給油感覚で、気軽に立ち寄ってすぐに終わる充電体験をスタンダードにしていきたいと考えております。

 

元々ガソリン車の給油とは異なり、EVへの給電は、ガソリンスタンドやサービスエリア、パーキングエリアなどの経路上充電に要する時間を、極力短くしたいニーズがあることため、そうした場所では充電スピードが速い急速充電器を備えるべきです。

 

そこで当社は、今回の50kWの急速充電器導入を皮切りに急速EV充電サービスを出来うる限り素早く展開して、業界No.1のEV充電サービスの追及を目指していきたい考えです。また当社の充電インフラ環境は、費用を抑えてEV充電器を導入したい事業者様へも真摯にお応えできる体制下にあります。

 

お声掛け頂ければ、EV充電器の導入に伴う現地調査、工事、補助金申請など、面倒な手続きをすべて代行し、24時間365日のサポート体制も敷き、緊急時の駆け付け対応、充電器の修理をサポートすることなどを経て、個々の拠点の利用ニーズ・利用状況に応じて最適な充電器を提供致してまいります」と話している。

 

対して全農エネルギーSSの販売部長は、「この度、JASS-PORT前橋にEV充電器を設置しました。充電器の利用だけでも、また同店舗設置の洗車機とあわせた利用でも、どちらでもお客様にお気軽にご利用いただけるような店づくりを目指します。

 

なお、洗車機をはじめとした敷地内の施設・設備とのコラボイベントなどを展開しながら、DMM様および全国農業協同組合連合会とともにEV充電器との相乗効果について検証をおこないたいと考えています」と述べている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。