ENEOS(エネオス)は8月5日、環境省のマテリアルリサイクルに関する公募事業(※1)に、同社が提案した「廃潤滑油を活用した潤滑油ベースオイルへの再生プロセス構築」が採択されたことを発表した。
「廃潤滑油を活用した潤滑油ベースオイルへの再生プロセス構築」では、現在廃潤滑油の“リサイクル”として国内で多く実施されている、CO2排出を伴う「サーマルリサイクル(※2)」について、「マテリアルリサイクル(※3)」として、再生ベースオイル精製技術を確立することなどを提案。これにより、潤滑油のライフサイクル全体で排出されるCO2の削減や、ベースオイルの安定供給が期待できると云う。
実証事業では、国内における廃潤滑油の再生プロセス構築に向けて、今年度から2年間をかけて以下2点の技術検証に取り組み、早期の事業化を目指す。
①廃潤滑油回収システムの方針策定(回収チャネルごとの廃油性状確認を含む)。
②再生ベースオイル精製技術の確立。
エネオスは、2040年グループ長期ビジョンに掲げる「低炭素・循環型社会への貢献」の実現に向け、環境対応型事業の一つであるマテリアルリサイクルを推進していくとしている。
※1:環境省の公募事業「脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」。
※2:廃棄物を燃焼させて熱エネルギーとして利用すること。
※3:廃棄物を回収し製品の原材料として再生利用すること。