スマートドライブとヤマヒロは1月29日、業務提携し、カーライフ事業のDX推進と、都心部の移動にまつわる社会課題解決のための実証実験・事業開発に共同で取り組むことを発表した。
今回の提携は、スマートドライブが展開するモビリティデータを活用した各種サービスと、ヤマヒロが展開するカーライフ事業の親和性の高さを双方が認識したことが起点となっている。具体的には、ヤマヒロが展開する事業およびその関連業務に対して、スマートドライブの提供する車の走行経路やリアルタイム位置情報が得られるクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」や、その走行データを分析し様々なアウトプットに繋げる「Mobility Data Analytics」を提供し、以下4つの取り組みを行う予定となっている。
①保有車両(中古車販売車両・代車・レンタカー車両)の在庫管理の効率化
数百台以上の保有車両の管理や在庫状況の確認が膨大な作業工数となる課題の解決に向け、車両動産情報を管理するシステムと、「SmartDrive Fleet」の車両毎の位置情報を管理できる機能を、「Mobility Data Analytics」を活用し連携。実際の在庫数と理論在庫数の整合性をリアルタイムに可視化し業務効率化を実現。
②中古車販売タイミングの最適化による車両1台当たりの収益機会の最大化
レンタカー車両を中古車販売用車両へと切り替えるタイミングは、走行距離によって販売価格が変動する中、過走行になりやすく難しい判断となっていた。今後は、レンタカーの売上管理システムや中古車市場の販売データと、「SmartDrive Fleet」が取得するレンタカーの走行距離データなどを「Mobility Data Analytics」で連携し、切替タイミングを分析・可視化する。切り替えタイミングで大きく変動してしまう車両1台当たりの収益機会の最大化を目指す取り組み。
③レンタカー利用時の安全管理の強化・啓発
利用者の運転スキルで事故の強度や頻度が変わるレンタカーでは、利用開始時にお声がけや安全運転の啓発が実施されてきたが、今回、「SmartDrive Fleet」が可視化するヒヤリハットマップ(※)を利用者に共有し、より具体的な注意喚起・啓発を行う。走行毎の安全運転診断スコアを活用したお客様向けキャンペーンや、店舗毎の啓発活動強化の取り組みも想定している。
※危険運転/速度超過・急加速・急減速・急ハンドルの傾向と起こった場所のマップ
④都心部の移動にまつわる社会課題解決のための実証実験・事業開発
東京・埼玉で、毎月約50万人、年間約600万人のお客様のカーライフを支えるヤマヒロは、お客様を通して都心部の移動にまつわる社会課題に直面している。スマートドライブの収集・分析するモビリティデータを利活用した実証実験・事業開発を検討しており、様々なアプローチで課題解決に取り組む予定。
ヤマヒロは、東京・埼玉エリアにおいて、30を超えるサービスステーションを軸にカーライフを支援。業界全体として大きな変革が起ころうとしているなか、ガソリン収益に頼らず、トータル・カーライフ・サポートを念頭に、過去5年で5つの新規事業を開始するなど事業の拡大を行っている。
スマートドライブは、2013 年の創業以来「移動の進化を後押しする」をビジョンとして、移動にまつわる様々なモビリティサービスを提供している。法人向けクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」や、走行データと他データをかけあわせ、分析・可視化をする「Mobility Data Analytics」は、幅広い業種業態の企業様に利用いただき、新しいサービスの創出に向けた協業を行ってきた。
今回の業務提携を端緒として、ヤマヒロの事業および関連業務のさらなるDX推進、移動データを活用した新サービス、さらには都市部の移動にまつわる社会課題解決まで、幅広い分野における新たな価値の創出を共同で目指すとしている。
■ヤマヒロ 株式会社
■株式会社スマートドライブ