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2024年6月24日【アフター市場】

ボッシュのECU診断機、OBD検査の型式認証に合格

坂上 賢治

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ボッシュが提供するECU 診断とマルチメーター機能を備えた新型通信モジュール「KTS 560」および 「KTS 590」は、一般社団法人日本自動車機械工具協会による、車載式故障診断装置を活用した自動車の電子的な検査(OBD検査)に使用する検査用スキャンツールの型式試験に合格した。

 

型式試験番号
KTS 560:JASEA-KS-30
KTS 590:JASEA-KS-31

 

上記OBD検査とは、自動運転技術等の電子装置に搭載された自己診断機能である車載式故障診断装置(OBD)を利用した新たな自動車検査手法を指す。

 

近年、衝突被害軽減ブレーキ等の自動運転技術については、軽自動車を含む幅広い車両への搭載が進んでおり、これらの技術は、交通事故の防止に大きな効果が期待される一方、故障時には誤作動等により事故に繫がる恐れがあることから、使用時に於いても確実に機能維持を図ることが重要になっている。

 

そこで令和6年10月から、自動車の検査(車検)で衝突被害軽減ブレーキ等の自動運転技術等に用いられる電子制御装置の目に見えない故障に対応するための電子的な検査が開始される。

 

このOBD検査の対象となる車両は、国産車は令和3年(2021年)10月1日以降の新型車(フルモデルチェンジ車)、輸入車は令和4年(2022年)10月1日以降の新型車(フルモデルチェンジ車)で、今後、整備工場は幅広い車種への新しい対応が求められる。

 

その際、「KTS 560」 および 「KTS 590」 は、診断ソフトウェアESI[tronic] Evolution の使用に最適であるとボッシュでは謳っている。このESI[tronic] Evolutionとは、ボッシュが提供する診断ソフトウェア。

 

サイバーセキュリティ―から車両を保護するセキュアゲートウェイ(SGW)によって、セキュリティ保護された診断機能を実行可能にする「セキュア ダイアグノスティック アクセス (SDA)機能を実装し、様々な自動車メーカーの診断作業が可能で、世界150以上のブランド、90,000台以上の車両を高水準でカバーするという。またOBD検査だけではなく、幅広い車種でOBD検査に不適合だった場合の故障箇所の特定・整備・診断も可能としている。

 

なお「KTS 560」 および 「KTS 590」 は、ESI[tronic]Evolution がインストールされたライセンス認証済みのWindows 10 64bitもしくはWIndows 11 PCで使用可能で、診断の際にはPC とのワイヤレス Bluetooth®接続により、整備工場内広範囲におけるモバイル使用が可能となっている。

 

実際のOBD検査時では、有線にてインターネットを経由しOBD検査用サーバーに接続して検査を行う。現在のイーサネットを含む将来の車両インターフェースにも対応し、今後対応が求められるOBD検査だけでなく、メンテナンスや配線図、診断機能、修理、トラブルシューティング手順、車両データにアクセスできるなど、新しい車種に対しても包括的なサービスを可能にする。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。