国土交通省九州運輸局は３月２４日、道路運送車両法の違反が複数確認されたため、大手中古車販売会社ビッグモーターの「熊本浜線店 
」（熊本市中央区）に対して、指定自動車整備事業者の取消等の行政処分を行ったことを発表した。
ビッグモーター熊本浜線店では、検査項目である速度計の誤差の検査を実施していないにもかかわらず、基準に適合しているとして、車両58台に保安基準適合証を交付していた他、複数の法令違反が確認されたと云う。
[ビッグモーター熊本浜線店への行政処分について]
1．取消年月日
2023（令和5）年3月24日（金）
2．事業者の名称
株式会社ビーエムホールディングス
3．事業場の名称と所在地
ビッグモーター熊本浜線店（熊本県熊本市中央区）
4．行政処分の種類
（1）指定自動車整備事業（※1）の指定の取消。
（2）自動車検査員（※2）の解任命令（2名）。
5．違反の概要・条項
（1）指定
・道路運送車両法第94条の3第1項違反（法令の規定を遵守する体制でない）。
・道路運送車両法第94条の5第1項違反（故意により検査の一部を実施せず適合証を交付した）。
・道路運送車両法第94条の6第1項違反（指定整備記録簿の虚偽記載）。
・道路運送車両法第94条の6第1項違反（指定整備記録簿の一部記載漏れ、記載誤り）。
（2）自動車検査員
・道路運送車両法第94条の5第4項違反（検査員が検査していないにもかかわらず適合証に証明した）。
※1）指定自動車整備事業（民間車検場）：自動車特定整備事業者からの申請により、検査設備を有するなど一定の要件を満たした場合に地方運輸局長から指定を受けて行う事業。当該事業者が交付する「保安基準適合証」を提出することにより、国への現車提示を行わずに車検手続きが行える。
※2）自動車検査員：指定自動車整備事業者で車検手続きを行う自動車が保安基準に適合しているかどうかの検査を行う者であり、一定の要件を満たした者から指定自動車整備事業者が選任する。