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2024年6月4日【MaaS】

ベルエナジー、「走る急速充電器」を開発

坂上 賢治

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大容量、高出力の「電気の宅配便専用機」の第2弾

 

ベルエナジーは6月4日、EV向け出張充電サービス、「電気の宅配便」の本格展開を見据え、EVからEVに直接急速充電できる専用機「MESTA Pro」を発表した。

「MESTA Pro」は、先の3月にリリースした「MESTA V1」とは異なり、国内初となるDC入力急速充電器を開発。EVバッテリーからダイレクトに急速充電器を稼働させることを可能とするもの。

 

これにより重量のかさむAC/DC変換機はもちろん、トレーラーでの運用を不要とし、日産リーフ自体をオールインワンの「走る急速充電器」として運用できる移動式EV充電ソリューションの提供を可能とした。

 

 

同社に於いては、建機・重機メーカーや自動車メーカー、インポーター向けに最適な充電ソリューションを提供、輸出車EVの開発現場や欧州仕様の電動建機に対応することを目的に、欧州規格:CCS2と北米規格:CCS1から先行してリリースしていく。なお、CHAdeMO規格に対応した「MESTA Pro」も開発も進めていく意向。

 

ベルエナジーでは、「MESTAシリーズは、弊社独自技術により、EV駆動用バッテリーから直接電力を安全にかつ効率よく取り出すことで、モバイルの機動性を損なうことなく、62kWhの大容量と最大50kWの高出力を同時に実現することに成功、充電インフラを革新的に拡充いたします。

 

製品のもう一つの特長は、充電器として供する車両が街中の急速充電器や一般的な普通充電器で充電可能となることです。新たに充電設備を導入する必要はなく、既存の充電インフラを活用することで利用者の利便性が飛躍的に向上します」と話している。

 

 

【製品概要】
・「日産リーフe+」の内蔵バッテリーの電力を、本来の自身の走行に供したまま、安全に且つ効率よく他車の充電用にも振り向ける機能を独自のワンボックス設計で追加、ゼロエミッションで国内初の移動式急速充電を実現したとしている。

 

・「MESTA Pro」では、ベルエナジーが欧州メーカーと共同で国内初となるDC入力の急速充電器を開発、これをリーフのトランクにすっぽり収まるサイズにまで絞り込み搭載することで、トレーラーでの運用を不要とし、日産リーフe+自体を「大容量の急速充電車」としてそのまま運用できる、革新的な移動式EV充電ソリューションを完成させた。

 

【用途】
・電気の宅配便
EV向け出張充電サービス「電気の宅配便」(EVユーザーが充電スポットに出向く代わりに、急速充電器を搭載した専用車両が車両側に出向き、その場で充電を完了させるサービス)のニーズに合致する大容量化と高出力化の両方を実現。

 

・電欠車両に対するロードサービス向け利用
大容量化により近隣に充電器がない地域での現場給電や、また充電に時間を取られることなく続けて複数台レスキューすることも可能に。さらに、高出力化によりEVユーザーの拘束時間を短縮することもできる。

 

・建設現場における電動建機・重機への充電サービス
現在、建設現場における電動建機・重機の導入が進行中。そのほとんどは、CCS規格を採用している。一般的な電気自動車と比較して、大容量のバッテリーを搭載した電動建機は、「充電時間」、「建設現場での電源確保」、「CCS規格に対応する充電器が少ない」等、課題を抱えており、欧州に比べ普及が遅れている。「MESTA Pro」は、こうした課題を抱える電動建機に対する最適な充電ソリューションを提供する。

 

【MESTA Pro製品仕様】
・出力電圧範囲 :DC150V~DC1,000V(但し、通常運用は最大450Vを想定)
・定格出力電流:100A 定格出力容量:最大35kW
・充電対応規格:CCS Type-1、CCS Type-2

 

なお同製品は、6月5日(水)、6日(木)の2日間、新宿住友ビル三角広場にて開催される「BICYCLE‒E·MOBILITY CITY EXPO 2024」に「展示される。

 

展示会概要
BICYCLE‒E·MOBILITY CITY EXPO 2024
開催期間:2024年6月5日(水)~6月6日(木)の2日間
※来場登録不要/開催場所:新宿住友ビル三角広場

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。