バカンは、J&T環境の川崎エコクリーン工場に、工場内のトラック渋滞を可視化するリアルタイム空き情報配信サービス「VACAN(バカン)」を提供開始すると11月11日発表した。
AIとIoTを活用してあらゆる空き情報を配信するスタートアップ、バカンは、J&T環境株式会社の川崎エコクリーン工場にリアルタイム空き情報配信サービス「VACAN」を提供開始し、搬入用トラックの待機列の混雑情報の配信を行う。利用者はスマホなどから簡単にリアルタイムの混雑情報を確認できる。同工場で発生している搬入用トラックの渋滞に対して「VACAN」を用いることで、ドライバーと工場双方に対して業務の効率化をはかれるとしている。
■搬入用トラックの待機列のリアルタイム混雑情報を配信
J&T環境株式会社は高い技術力を生かし、収集運搬、中間処理、廃棄物のリサイクルなど環境・リサイクルニーズに幅広く対応した事業を展開している。その中でも、川崎エコクリーン工場はゴミの焼却処理とリサイクルを同時に実現する最新鋭のプラントを用いた工場となっており、関東圏を中心に多くのゴミ処理を請け負っている。
同工場へのリアルタイム空き情報配信サービス「VACAN」の導入では、ボタン型のIoT機器を用いてゴミ搬入トラックの待機列の混雑情報を配信する。専用のページにドライバーがスマホなどからアクセスすることで、工場内におけるリアルタイムの混雑状況を確認できるようになる。搬入前に混雑情報を確認できることで、これまでとは異なり混雑時を外した「ずらし搬入」が可能となる。
■サービス導入の背景
川崎エコクリーン工場では廃プラスチックを含む可燃物、廃酸、廃アルカリ、廃油などの産業廃棄物の処理をしており、毎日多数のトラックが廃棄物の搬入・積み下ろしを行っている。しかし搬入トラックのドライバーが他のトラックの動向を事前に把握できないことで、搬入時間が重なりトラックの待機列ができ、搬入までに多くの待ち時間が発生するといった事象が発生していた。
今回は新たな取り組みとして、リアルタイム空き情報配信サービス「VACAN」を使用し工場内におけるトラックの混雑状況をリアルタイムに可視化することで、ドライバー同士の搬入の重なりをずらした「ずらし搬入」を実現。それにより、ドライバーにとって時間を無駄にせずに効率的な搬入が可能な工場の実現を目指す。また導入側も、ボタン型の専用機器の3つのボタンを操作するだけで手軽に混雑情報を発信できるようになる。
■リアルタイム空き情報配信サービス「VACAN」
VACANは、お店や施設のリアルタイムの空き情報をスマホ等で見られるよう配信するサービス。空きや混雑を検知するには様々な方法があるが、今回はボタン型の専用機器(名称:IoTボタン)を操作して、専用ページ上に表示される混雑状況を更新する。混雑状況表示は、「空きあり」「やや混雑」「満」の3段階で表示される。IoTボタンは、3つのボタン(「空」「やや混雑」「満」)がついた縦約10㎝×幅約6㎝ほどの機器で、単独で通信ができ、電源コードを刺すだけで使用できる。