アクサ損害保険(アクサダイレクト)は3月8日、ウェブサイトでの自動車保険の見積り結果画面上で特定の補償内容をAIが提案する「補償おすすめ機能」を開発し、2020年9月より提供を開始したと伝えた。
「補償おすすめ機能」は、ダイレクト型自動車保険業界で初めての機能だという。特に新規顧客の「どのような補償内容を選ぶべきか」「他の契約者がどのような補償内容を選択しているのか」という疑問に対し、データに基づいて応えるため開発されたとのこと。
100万件以上の契約内容を含む匿名化したビッグデータと、顧客が入力した居住地域や年齢、車の情報などといった情報をもとに、AIがリアルタイムで個別の分析を行い補償を提案するというもの。同社ではこれにより新規顧客が従来よりも補償内容、および保険料に納得して検討できるようになるとしている。その結果、「補償おすすめ機能」導入後わずか1カ月で成約率5%向上(2020年9月17日の前/後1カ月の成約率をそれぞれ算出。開始前1カ月の成約率を基準とし、導入後1カ月目の成約率の上昇率を算出)を実現したという。
見積り結果画面で、それぞれにおすすめの補償内容をアイコンで表示
どんな人におすすめの補償か、保険金額など、補償内容の詳細をイラストを用いて説明
似た条件の人にどれだけ選ばれているか、円グラフで傾向を表示
アクサダイレクトでは、2017年より経営戦略としてデジタルトランスフォーメーションを推進してきており、2019年12月にダイレクト型保険会社の生命線である基幹システムの刷新、およびウェブサイトをリニューアルし、見積りから申し込みまで一貫してデジタルで完結できる仕組みを構築。こうしたデジタルトランスフォーメーションの推進により、現在同社のデジタルチャネル経由での新規申し込みの割合は90%以上だという。同社ではこの実績により、AIによるビッグデータの分析がリアルタイムで行えるようになり、今回「補償おすすめ機能」を実装することが可能になったとしている。
そのほか、同社発表による「補償おすすめ機能」のポイントは下記の通りとなる。
・自動車保険の見積り結果画面上で、任意で選択する特定の補償内容に、その顧客とデータが類似する契約者に“選ばれる傾向の高い”補償の組み合わせを提案。
・おすすめする補償内容にはアイコンを追加し、一目で分かりやすく提案。
・おすすめの理由として、AIが分析した類似する契約者の補償選択割合を円グラフで表示し、データを元に提案する安心と納得感のある顧客体験を提供。
・入力情報に基づき、補償選択割合が低いと判断された特定の補償にはアイコンを表示しないことで保険料の見直しができる組み合わせの提案も可能に。