オートバックスセブンは、2024年4月に「接客サポートシステム」に関する特許を取得した。
昨今、小売業界全体が深刻な人手不足に直面しており、オートバックスセブンの店舗内に於いても、専門性の高い商品の売場でスタッフの声掛けを待つ顧客が存在するなかで隅々まで接客・対応が行き届かないという課題があった。
そこで同社ではこうした課題解決の一助として、「接客サポートシステム」を開発し、滞留時間の計測、店舗スタッフの自動識別、対応不要ステータスの管理に於いて特許を取得した。これにより効率的に接客できる場面を増やし、接客・対応漏れを減らすことで、店舗への来訪顧客の満足度の向上を目指すとしている。
■接客サポートシステムの概要
売場カメラを通じてリアルタイムにAIなどの管理装置を用いてお客様の売場での滞留時間を計測・分析し、スタッフ端末に通知することで、接客業務の効率化を図るもの。
■特許の概要
・滞留時間の計測:90秒以上滞留しているお客様を店舗スタッフに通知
・店舗スタッフの自動識別:スタッフを自動識別し、不要な通知を回避
・対応不要ステータスの管理:対応不要のステータスを付与し、再通知を防止
【特許番号】:特許第7465857号
より詳細は以下の通り
【課題】店舗の現場状況に応じた接客業務の効率化を図る。
【解決手段】当該システムは、(1)店舗の各売場を撮影するカメラ、(2)店舗販売に従事するスタッフが操作するスタッフ端末、(3)売場別の各カメラで撮影された撮影データ内に存在する人物認識処理を行い、認識された人物の売場での滞留時間を計測して滞留情報を出力。この結果を、スタッフ端末それぞれに滞留情報を通知する。
これによりスタッフによって接客アクションが選択されると、接客アクションに応じた対応ステータスが管理装置に送信され、対応ステータスが滞留情報と紐付く。
また、既にスタッフ端末に通知された滞留情報の人物と同じ人物の滞留情報が新たに出力された場合、既に通知された滞留情報に紐付く対応ステータスに基づいて、新たに出力された滞留情報の不通知するか、再通知するかを決定する。