アミスタは6月18日、韓国のHUERTEM Co.,Ltdと日本に於ける代理店契約を締結し、EV対応の防火ブランケットを日本へ導入する。この防火ブランケットは、韓国国内の特許技術「HighSlica特殊防炎コーティング」により約1800度~2000度の燃焼温度にも耐えることができるもの。
一般的にEV車の火災の場合、最高温度は1200~1600度まで上昇するといわれており、同社の防火ブランケットを使用することで、消火、有毒ガスの噴出防止、炎と煙を抑制し二次災害を防止する。
1600~1700℃の溶銑を使用した耐久実験
昨今、EVの販売増加に際して経済産業省の電動化目標では、2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%。小型商用車では2030年までに新車販売で電動車20~30%を掲げている。それを踏まえて現在、国内でのBEV及びPHEVの2023年に於ける累計販売数は140,678台とシェアは3.52%に達し、今後更に増加していくことが予想される。
ただEV車で火災が発生した場合、消防士や研究者によるとEVは長時間の燃え続け、消火が難しく、再燃しやすく、米消防隊によるとEV車が燃えた場合、消防隊は数時間かけて通常のガソリン車の火災時よりも約45倍の放水を必要としたという事例があるという。
それゆえEV車の火災には、大量の水が必要とされるのに対し、この防火ブランケットを使用することでより迅速に被害を抑えることができ、高速道路やトンネル内などの水の供給が難しいエリアであっても消火が可能だとしている。
もとより同製品は、韓国政府機関を含め韓国国内消防署、SAMSONG、HYUNDAI、TESLA等、多くの導入実績があり、韓国国内では約7割のシェアを持つとしている。
またEV以外にも駐車場やバッテリーを扱う業者、大型工場・倉庫等の充電スタンドと様々なシーンで活用されている。今回、アミスタでは要望に応じてサイズをカスタマイズするため、ソーラーパネルの予備蓄電池や貨物船舶など範囲の大きいエリアでの活用も可能だと謳っている。
製品概要
製品重量:25kg (誤差範囲±10%)
製品サイズ:6×9m 54m²相当(SUV車両サイズ利用可能)
製品素材:ガラス繊維とHighSlica特殊防炎コーティング
厚さ:0.5mm(誤差範囲±10%)
防御可能温度:1,000℃~2,000℃
※シルバー部分が1,200~1,500℃ ブルー部分が1,800~2,000℃
使用回数:繰り返し利用可(約30回程度)※状況に異なる