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2020年6月3日【アフター市場】

AGC、窓を基地局化する5Gガラスアンテナ開発完了

坂上 賢治

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 AGC(本社:東京、社長:島村琢哉)はNTTドコモ(以下、ドコモ)と共同で、ドコモの5G周波数に対応する電波送受信が可能なガラスアンテナ〝WAVEATTOCH〟の開発を完了させた。(坂上 賢治)

 

5G(3600MHz~3700MHz,4500MHz~4600MHzの周波数帯)対応の『窓を基地局化するガラスアンテナ』の開発は同社調べによると世界初になるという。今後はドコモの5Gネットワーク拡大に伴い2020年内に都市部を中心に全国で展開される。また今後の需要増に対応するための量産工場の稼働も開始した。

 

 完成させたWAVEATTOCHは街の景観を損ねることなく、通信のネットワーク構築を図るアンテナ増設が必要とされるなか、ドコモと2018年11月に既存窓(室内側)の表面にガラスを貼り付けることで屋外をサービスエリア化することができるガラスアンテナを共同開発(19年10月よりドコモ4G LTE携帯電話向けのサービスエリアの提供を実施)。

 

 

これらの取り組みを経て5Gエリアの拡充を目指して、ドコモの5Gにて使用される高周波数帯に対応したガラスアンテナの開発を遂に完了させた。併せて周辺部材を透明にすることで、より景観や室内環境を損なわないデザインも実現させている。

 

 さらに今後は従来の指向性が高い高利得タイプ(高利得タイプとは、電波を直線的に発することで約100~200m先にもネットワーク構築が可能な電波が届く仕様のこと)に加え、より広い角度への電波発信が可能なワイドビームタイプも本年度中の開発完了させることで、さらに柔軟なエリア設計を可能にしていく構えだ。

 

AGCグループでは「経営方針AGC plusの下、今後もお客様に満足頂ける新たな価値をプラスした製品をご提供できるよう技術革新を進めてまいります」と語っている。

 

5Gガラスアンテナの仕様は以下の通り

<基本仕様>
– サイズ 843mm × 185mm
– 重量 約2kg
※アンテナガラスのみのサイズ、重量。ケーブル、既存ガラスへの取り付け部材、付属品は除く。

 

<ガラスアンテナ単体仕様>
– 高利得タイプ
– 周波数 3.6~3.7GHz帯 4.5~4.6GHz帯
– 利得 9.5dBi 9.0dBi
– チルト角 約25deg. 約25deg.
– 半値幅(垂直面) 約30deg. 約26deg.
– 半値幅(水平面) 約30deg. 約26deg.
– 耐電力 5.0W以下 5.0W以下
– VSWR 2.0以下 2.0以下

 

<景観に配慮した透明仕様>
周辺部材を透明にすることで、より景観や室内環境を損なわないデザインを実現させた(青字点線が透明化部分)、

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。