JAF大阪支部は5月31日、 子どもの交通事故防止を呼び掛けるため、大阪府内の信号機のない横断歩道の一時停止率を公開した。
JAFによると、2020年8月に実施した調査において、歩行者がいる信号機のない横断歩道での一時停止率(大阪府)は11.8%であった。約9割近くのドライバーが、 横断歩道を渡ろうとする人がいても、 停止せずに走り去っていたことになる。
JAF大阪支部では、2020年は、緊急事態宣言の解除された6月以降に子どもの交通事故が増加する傾向であったため、今後、より一層の注意が必要になると呼び掛けている。
大阪府交通安全協会の『大阪の交通白書 令和2年版(以下「大阪の交通白書」)』によると、2020年に大阪府内で発生した子ども(中学生以下)の事故件数は851件(死傷者:1,499人)であった。データのとおり、緊急事態宣言下の5月は最も少ない45件(死傷者:84人)であったが、緊急事態宣言解除後の6月から、子どもの交通事故は増加傾向となった。
現在、緊急事態宣言下にあるが、緊急事態宣言の解除にあわせて経済・社会活動に伴うクルマの総交通量は増加すると考えられ、通学や外遊びなど、屋外を子どもだけで行動する時間が増えることも見込まれる。このことから、緊急事態宣言解除後には交通事故件数が増加すると予測される。
データによると、大阪府内における子どもの交通事故が発生した件数の7割近くが交差点付近で発生し、子ども側の主な事故原因には「安全不確認」や「飛び出し」が挙げられている。
JAF大阪支部は交通安全推進団体として、交通ルールを順守してもらうように注意喚起を定期的に行い、大阪府内での交通安全講習会や講師の派遣を実施している。