MRT、MONET Technologies、大日本印刷、オリエンタルコンサルタンツ、三重広域連携スーパーシティ構想推進協議会の5者は11月1日、三重県で「オンデマンド医療MaaS」の実証実験を実施すると発表した。
実証実験では、過疎化および高齢化が進行しつつある地域の医療課題解決を目指して、三重県の大台町、多気町、明和町、度会町、大紀町、紀北町(以下「6町」)が連携し、MONET Technologiesが提供するさまざまな目的に利用可能なマルチタスク車両を活用した「オンライン診療・オンライン受診勧奨、保健指導」に取り組む。
なお、MRTは、内閣府・総務省・経済産業省・国土交通省が連携し選定する令和3年度スマートシティ関連事業のうち、経済産業省「無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業(地域新MaaS創出推進事業)」の実証事業に関わる受託事業者に選定されている。
町には、人口減少と高齢化という共通の地域課題が存在している。また、公共交通機関が乏しい中山間地域が存在しており、医療へのアクセスが困難なことによる慢性疾患の重症化や医療費増大などの問題も生じている。
このような環境の中で、地域住民の健康を守る医療機関が減少しつつあり、住民の健康管理を継続していく上で、医療へのアクセスに不安を抱える住民をいかにサポートするかが課題となっていた。一方、中山間地域を中心とした地域における公共交通の多くは、自治体の負担により運営されており、自治体の財政を圧迫する要因にもなっている。
そこで、地域住民の医療アクセスの改善や、オンライン診療などの新たな受診機会の創造により、健康意識の高まりや行動変容を促して医療費抑制につなげることを目的に6町が連携してマルチタスク車両を運用。また、共同運用による財政負担の軽減についても検証する。
■実証実験の内容
看護師や保健師がマルチタスク車両で患者の自宅を訪問し、車両内で保健指導や受診勧奨を行う他、ビデオ通話を用いて病院内の医師によるオンライン診療やオンライン健康相談などを行う。
– 実施場所
三重県多気郡:大台町・多気町・明和町
三重県度会郡:度会町・大紀町
三重県北牟婁郡:紀北町
– 実施期間
2021年11月4日〜12月27日
– 参加企業
MRT株式会社(代表幹事)
MONET Technologies株式会社
大日本印刷株式会社
株式会社オリエンタルコンサルタンツ
– 参加協議会
三重広域連携スーパーシティ推進協議会